追加経済対策…それぞれの主張│新聞一紙の論調を鵜呑みにするのは危険 2/2


贈与税の優遇措置について

住宅取得目的の場合、贈与税の非課税枠を広げようというのが今回の案の目玉の一つです。
子供が家を持とうというときに、親からの贈与をしやすくするという案になっています。

(朝日新聞)

住宅取得目的の生前贈与減税にも踏み切った。

(読売新聞)

一方、贈与税の軽減は子や孫が住宅を買う場合などに限られた。非課税枠の追加も500万円と住宅購入の促進としては物足りない。「金持ち優遇」の批判を恐れ、使途や金額を抑えたのだろう。
高齢者の抱える休眠資産を生かして経済が活性化すれば、恩恵は国民全体に及ぶはずだ。効果が出るよう、もっと拡充すべきだ。

抜粋だけだとわかりませんが、朝日新聞は否定的な文脈の中で、書かれています。
結果的に金持ち優遇になるので、朝日としては看過できない項目なのでしょうね。
一方、読売新聞は全く逆の論調です。

個人的には、高齢者の世帯から、若年世帯への資産移転は積極的に進めるべきだと思うので、読売の論調のほうがしっくりきます。
たんす預金がいくらあっても、景気回復には寄与しませんからね。


今後の問題点について

(朝日新聞)

消費刺激型の景気対策は、将来の需要の「先食い」でもある。そのために政府が借金するのは、子や孫の世代へ「負担のつけ回し」になる。一時的に景気刺激効果があっても、長い目でみればマイナス面が少なくない。

米オバマ政権は大規模な景気対策を打ちながら、任期4年で財政赤字を半減という目標も掲げた。いばらの道ではあろう。だが、将来世代に対し責任を果たすことも、政治の役割である。

(読売新聞)

対策に伴う国債発行は10兆円を超え、今年度全体では40兆円を上回る見込みだ。国債増発で長期金利が上がれば、民間投資の減少や円高などの副作用を招く。日銀による国債の買い入れ増額など、政府・日銀の連携が重要だ。

問題点の指摘さえ、朝日と読売で違うの興味深いです。

朝日新聞は、借金の返済に関して懸念を示しています。
まあ、確かにこれは大きな問題でしょう。
巨額の財政赤字を背負ってまで景気対策をするかどうかは、エコノミストの間でも議論になる点だと思います。
今回の不況をどの程度深刻なものと考えるかで、考え方はだいぶ違うでしょう。

一方、読売新聞の懸念は、もっと短期的なものです。
財源として国債の発行をすると、国債の金利が上がり経済に悪影響を与えることを心配しています。


朝日と読売は論調が違うだろうとは思っていましたが、それぞれ全く逆のことを言っている印象でした。
それぞれバイアスがかかっている感じがします。
バランスよい意見を持つためには、複数の記事を見比べる習慣が必要なのでしょうね。

2009.4.13

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