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医療保険の損得勘定「どんな事態が起こると元が取れるのだろう?」

サラリーマンの家庭では医療保険は要らないのではないかというのは、既に別のページで見てきたとおりです。

平均的な所得の家庭の場合、健康保険の高額療養費という仕組があります。
この仕組のおかげで、仮に半年入院したとしても、食費を除く入院費と医療費は40万円程度に限定されます。

また、傷病手当金という仕組によって、働いていた期間の三分の二の収入は補償されます。
こういう優れた公的な仕組みがあるので、医療保険はそもそもいらない可能性が高いのです。

しかし、医療保険の問題はそれだけではありません。
実は医療保険というのは、仮に長期入院するような病気になっても、もとを取るのが難しい商品なのです。

必要性が小さい上に、病気になってももとを取れないとしたら、何のために入るのでしょうか?
本当に理解できませんよね。

実例を元に検証してみよう

ここでは、アフラックの新EVER という商品を取り上げましょう。
ちなみに、アフラックの保険料は、決して高くありません。

名前は挙げませんが、古くからある日本の生命保険会社の保険料よりはずっと保険料が安いです。
最初にその事をご理解ください。

それでも元を取るのが難しいと言う話をしたいのです。

アフラックのホームページでは、年齢別の医療保険の保険料を計算することが出来ます。
そこで、終身型の1回の入院で60日保障の医療保険について計算してみることにします。

■ 医療保険 新EVER
https://www.aflac.co.jp/simulation/iryo_ever/index.php

具体的には、年齢を35歳、払い込み期間を終身、性別を男性、保障額を入院1日1万円、通院保障ありとして試してみました。
この場合、保険料は月額4,578円となります。

月額4,578円ということは、年額に直すと5万4936円保険料を払います。

大きな病気になったケースの検証をしたいので、病気になる年齢を50歳としましょう。
それより若い年齢では、大きな病気をする可能性は高くないからですからね。

「5万4936円×15年=82万4040円」ですから、この男性は50歳の段階で82万4040円の保険料を既に払っている計算です。

新EVER の場合、一回の入院では最大60日まで保障されます。
1日の入院に付き1万円払われると言う契約ですから、給付額は最大でも60万円しか支払われません。

つまり、1回の長期入院では、全然元が取れないと言うことになるのです。
もとを取った状態になるためには、長期入院を何度も繰り返さないといけません。

医療保険というのがいかに不利な契約か分かっていただけると思います。

最大の保障の条件を満たすのは不可能に近い

ちなみに新EVER の場合、通算で1,095日まで保障されます。
ようするに、複数回の入退院を繰り返したような場合、1,095日分までは医療保険の保険金が貰える可能性があります。

今回は1日の入院で1万円の契約を想定しているので、最大1,095万円までもらえる計算です。

つまり、入退院を繰り返したような場合だと、医療保険に入っていた方が大きく得というケースもあります。
もっとも、入退院を繰り返すような重大な事態にならない限り、医療保険は元が取れないともいえますが。

しかも、1,095万円をもらうためには、60日の入院を12回も繰り返し、その上さらに15日入院しないといけません。
現実問題として、こんなことは考えにくいでしょう。

しかもこの保険では、一旦60日入院すると、前の入院の初日から次の入院の初日まで181日以上あけないといけないと決まっています。
具体的には、次の規定です。

同一の原因により2回以上入院した場合に、退院日の翌日(不慮の事故によるケガで入院の場合は「事故の日」)からその日を含めて180日以内に再度入院されたときには、1回の入院とみなします。

これは噛み砕いて言うと、1回60日分を使ったら、半年間は入院してもお金が出ませんよと言っているのです。
つまり、最大1,095日まで保障と言うのは、ほとんど起こらないケースだと考えられます。

1,095日まで行かなくても、入院数百日分ですらもらうのが難しいでしょうね。
かなり偶然がかさならないと、そんな状態にはならないはずです。

この二つの考察から分かるように、医療保険でもとを取るような事態は、めったに起きないのです。

それでも医療保険に入りますか?

最初に書いたとおり、医療費はある程度貯蓄で賄うことが出来る可能性が高いです。
なぜなら、公的な健康保険のおかげで、医療費の上限が決まっている上に、サラリーマンには所得の一部補償もあるからです。

そうであるのならば、損得で言って損である可能性の高い医療保険は止めておいた方が良いと思いませんか?
保険料の分を自由に使える貯蓄にまわした方が、よほど意味のある行為ではないでしょうか。

自由に使える現金は、いざと言うときにも便利ですよ。
それに、何もなければ、老後の資金としても活用できます。

それでも医療保険に入りたいのなら止めはしません。
ただ、医療保険が損な契約だと言うことだけは、覚えておいてください。

まとめ

最後にちょっとまとめておきましょう。

・今回のシミュレーションの設定の場合、一回の長期入院だけでは元が取れない。
・保険料以上の給付をもらうには、入退院を繰り返す必要がある。
・公的制度がしっかりしているので、ある程度の貯蓄があれば医療保険無しでも乗り切ることが出来る可能性が高い。

==>医療保険ではなく、貯蓄と言う可能性も検討してみれば?

補足

ちなみに、今回書いた内容のアイディアは、荻原博子の著書をもとにしています。
本に書いてあることが本当かどうか知りたくて、検証の意味も込めて調べてみました。

ちなみに、次の本です。

医療保険なんていりません! (新書y 224)

アンチ生命保険の本としては、かなり良く書けている本だと思います。
ちょっと主張が偏っていると感じる部分もありましたけどね。

保険に入るかどうか考えている人は、読んでみても良いと思いますよ。
777円と言う値段も魅力的ですし。

正直に言うと、荻原博子という人は経済ジャーナリストとしてはちょっと苦手です。
というか、経済について、それほど強いイメージはありません。

それでもこの分野に関しては、かなり良く調べられているようです。

補足②

実は、新EVER の場合は、長期入院特約と言うのがあります。
どんな特約かというと、1回の入院で120日分まで保障すると言う特約です。

この特約をつけると、他の条件は同じとして、108日の入院で元が取れる計算でした。
つまり、長期の入院の場合、かろうじて1回で元が取れる可能性があるわけです。

ただ、これだけ長期間入院する可能性はあまり高くありません。
それに、最大120万円ですから、どんなに長くても12万円程度のプラスにしかならない計算です。

やっぱり、貯金した方が賢いんじゃないかと思えてなりません。

補足③

医療保険は、何でもとを取るのが難しいのでしょうか?
「みんなからお金を集めて、それを配る」という保険の基本からすると、ちょっとおかしな話ですよね。

実は、私達の払う保険料が、違う目的で使われている事に原因があるのです。
ちょっと長くなるので、これは別のページで説明しましょう。

医療保険は手数料が高すぎ疑惑

これを読むと、医療保険がますます嫌になると思います。

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