投資信託の分類には、いくつかの方法があります。投資信託を効率よく探すには、これらの分類について一通りの知識を持っていたほうが便利です。投資信託は何千本もありますから、こうした分類を知らないと、選ぶのはかなり大変になるでしょう。
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投資信託の分類
投資信託には、いくつかの分類方法があります。これを知らないと、投資信託の資料(パンフレットや目論見書など)を読みこなすことができません。ということは、分類を知らないばかりに、投資判断を間違うことがあり得るわけです。
さすがにそれではマズいですよね。そこで、このページでは、基本的な投資信託の分類を説明したいと思います。
ここにある分類が全てではありませんが、最低この程度は知っておいたほうがいいでしょう。
株式投資信託 vs 公社債投資信託
投資信託は「株式投資信託」「公社債投資信託」に分けることが出来ます。この分類が意外と面倒なので、注意が必要です。
公社債投資信託とは
まず、公社債投資信託からいきましょう。公社債投資信託というのは、国債や金融債などの安全性が高い債券に投資する投資信託です。
まさに、公社債投資信託という名前から連想されるとおりですね。ここまでは、難しいことはありません。
公社債投信では運用対象に株式を含んではいけない
実は、公社債投資信託には、厳しいルールがあります。実は、このルールのために、ちょっと理解が難しくなります。
公社債投信のルールとはどんなものかというと、運用対象に株式を少しでも含んではいけないのです。
転換社債に投資する債券を運用対象に含む場合は公社債投信ではない
このルールは、かなり厳格に適用されます。
例えば、転換社債という債券があります。どんな債券かというと、一定の条件を満たすと、将来的に債券が株式に代わる可能性があるのです。
公社債投信に分類されるためには、こういう債券での運用も禁止されています。将来株式になるというだけでも、公社債投信から外されてしまうのです。
つまり、債券で運用されていれば公社債投信と単純に言うことは出来ないのです。
株式投資信託とは
それでは、もう一つの株式投資信託というのはどんなものでしょうか。
株式投資信託というのは、公社債投資信託以外の投資信託のことを言います。公社債投資信託でなければ、すべて株式投資信託です。
株式投資信託という名前がついていますが、株式に投資している必要はまったくありません。実は、債券でしか運用しない株式投資信託というのも存在します。
例えば、上で書いたような、転換社債を含むような投資信託は、株式投資信託に分類されます。あるいは、外国債券に投資する投資信託の多くも、株式投資信託に分類されます。
公社債投資信託に分類されてしまうと、運用が制限されてしまうため、制限がゆるい株式投資信託として運用するという事情が有るようです。
とりあえず、単純な名前のイメージだけで判断すると、間違うことがありそうです。
追加型 vs 単位型
2つ目の分類は、「追加型」と「単位型」という分類です。
投資信託のメリットの一つは、好きなときに好きな投資信託を買えることです。しかし、一部の投資信託は、決まった時期にしか買うことができません。
いつでも買えるタイプの投資信託を追加型といいます。逆に、決まった時期にしか買えない投資信託を単位型といいます。
単位型の場合は、一般的には、投資信託を設定して運用を始めるまでの期間(当初募集期間)しか買えないこが多いです。
最近は単位型の投資信託は、かなり少なくなっているようです。ただ、未だに存在はするので、知識としては知っておいた方がいいでしょう。
ETF
少し変わったタイプの投資信託に、ETF(上場投資信託)というのがあります。その日本語の名前から分かるように、一般の企業などと同じように、証券市場に上場している投資信託です。
上場しているので、売買は株式などと同じように行われます。すなわち、銀行などでは買うことが出来ず、もっぱら証券会社でのみ売買が可能です。
また、株式と同様、成行注文や指値注文、信用取引などをすることが出来ます。
以前はETF はかなり珍しい投資信託でしたが、最近は投資信託の純資産総額ランキングの上位はETF ばかりです。手数料が安い優れた投資信託なので、積極的に取り入れていくことを考えましょう。
アクティブ運用 vs パッシブ運用
投資信託の運用というと、ファンドマネージャーという運用のプロが売買の指示を出して、その支持に従って運用されていると思っている人も多いでしょう。確かにそういう投資信託の本数でみると、そのタイプの投資信託が主流です。
このように、ファンドマネージャーが判断をして支持を出す投資信託を、アクティブ運用の投資信託といいます。
ただ、投資信託はこれだけではありません。パッシブ運用と呼ばれる運用をされる投資信託も存在します。パッシブ運用というのは、なにか具体的なルールに従って、機械的に運用されるということです。
パッシブ運用の中で代表的なのが、インデックスファンドと呼ばれる投資信託です。インデックスファンドというのは、日経平均株価指数やTOPIX、NASDAQ、ダウ平均などの株価指数に連動するように機械的に運用される投資信託のことです。
最近では、株式指数だけでなく、債券指数などに連動するインデックスファンドも登場しています。REIT指数に連動するETF も存在するようですね。
一般的には、インデックスファンドは手数料が安いので、アクティブ運用の投資信託よりもパフォーマンスが良いことが多いようです。
インデックスファンドの投資信託は、本数こそ少ないですが、人気の投資信託が多いようです。コスト面でも優秀なので、積極的にチェックするようにしてください。





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