投資信託は様々な金融機関で買うことができます。でも、ほとんどの人は銀行か証券会社を利用することでしょう。
ところで、投資信託を購入した銀行や証券会社が倒産したら、その後は投資信託はどうなってしまうのでしょうか?
何らかの方法で保護されるのでしょうか?非常に気になるところですよね。
Contents
投資信託を買った金融機関がつぶれても大丈夫
実は、投資信託を買った金融機関が倒産しても、それが原因で損をするということはありません。私達の資産は守られています。
これは投資信託のお金の流れを考えるとわかりやすいでしょう。A銀行という所で投資信託を買ったとして、基本的なお金の流れを見てみましょう。
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2. A銀行は自分達の手数料を取った上で、残りのお金をB信託銀行というところに渡します。
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3. C投資顧問がB信託銀行に指示をして、B信託銀行が受け取ったお金を使って株式や債券の売買を行います。1
凄く大雑把ですが、大体こんな感じでお金は動きます。
この流れから分かるように、私達が支払ったお金はB信託銀行が持っているのです。その後、そのお金は株式や債券に変わります。でも、それを持っているのは、あくまでB信託銀行なのです。ですから、A銀行が倒産しようとどうしようと、その資産は全く傷つかないのです。
ということで、投資信託を購入した金融機関に関しては、何が起こっても全く問題がありません。多少の事務手続きが発生するくらいのものでしょう。
補足:投資信託会社や信託銀行が倒産したら?
ちなみに上の例で、B信託銀行やC投資顧問が倒産したらどうなるのでしょうか?
実はこの場合も、あなたの資産は守られています。上の流れを見ると分かるように、C投資顧問は運用する資産とは無関係の場所にいます。指示をするだけですからね。ですから、C投資顧問が倒産しても投資信託の運用資産自体に問題はありません。
お金やら株式やらを持っているB信託銀行ですが、この銀行が倒産しても、実は投資信託の資産は安全です。というのも、投資信託の運用資産は銀行の中の別会計で管理されているからです。当然ここにはお役所の検査もはいりますから、仮にB銀行が倒産しても運用資産には傷がつかないのです。
補足2:投資信託自体は残るのでしょうか?
ちなみに、A銀行が倒産した場合は、投資信託の存続にも影響しません。なぜなら、A銀行はただの販売窓口だからです。別の窓口になる会社を見つければ、それで問題解決です。
ちょっと複雑なのが、B信託銀行やC投資顧問が倒産した場合です。
C投資顧問が倒産した場合は、それ以降の運用の指示をする人がいなくなってしまいます。ということは、C投資顧問が倒産したら、それ以降は投資信託としては存続できなくなるのです。ですから、運用資産を現金化して払い戻しを受けることになります。繰り上げ償還というやつですね。
B信託銀行が倒産した場合は、B信託銀行の代わりが見つかるかどうかで話が違ってきます。B信託銀行の役割を担う他の信託銀行が見つかれば投資信託は存続が出来ます。しかし、それが出来なければ、投資信託はそれ以上存続できません。やっぱり繰り上げ償還する事になります。
金融機関の倒産を気にしなくて良いのが投資信託のメリット
ここまで説明したように、金融機関がどうなろうと、運用資産は守られることになります。投資信託が存続できるかどうかは、どの金融機関が倒産するかによりますけどね。とりあえず、資産が戻ってこないというような心配はないわけです。あるいは、つぶれた金融機関の借金返済にまわされるようなこともありません。
これは、生命保険などを使った資産運用と一線をかくすところです。生命保険にも消費者保護の仕組みはありますが、投資信託のように完璧な仕組みではありません。特に貯蓄型の保険に関してはそうとう不利なのです。
実際、過去にも、貯蓄型の保険が大きく目減りした例がありました。
消費者保護という観点からは、投資信託はかなり優れた商品と言って良いでしょう。
おすすめの証券会社
投資信託を購入するには、どの証券会社を選べば良いのでしょうか?取り扱い商品の多さ、販売手数料、顧客満足度などを考えると、次の二つの証券会社がおすすめです。
各証券会社の特徴をまとめたので、投資信託を購入したい方は、ぜひチェックしてください。
- 投資信託の運用指示をするのは、投資信託会社と呼ばれる会社です。会社名を「○○投資顧問」としている会社が多いので、ここではC投資顧問としました。実際は、「投資顧問」という名前以外の投資信託会社も存在します。 [↩]





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