投資信託で資産運用を思った場合、ある程度決まった型のようなものが存在します。
そして、その型を守る事が、利益を追求し、かつ失敗を小さくする上で大事だと考えられます。
実は、プロとして長期の運用する人は、その型を守った運用をしています。
具体的に、どんな型なのかというと、次のようなものです。
●国内債券、国内株式、海外債券、海外株式に分散して投資する
●基本的には、手数料の安いインデックスファンド中心で投資する
しかし、残念なことに、個人として投資信託を買っている人は、この型がほとんど守れていないようです。
以下、詳しく見てみましょう。
国内外の債券株式にバランスよく投資
プロとして長期の資産運用をしている人は、国内債券、国内株式、海外債券、海外株式に投資しています。
この証拠は、次のページを見ると確認できます。
■ 公認会計士企業年金基金 | 基金の財政 | 平成21年度資産運用結果
http://www.cpa-kikin.or.jp/finance_fund/asset_management_result21.html
「公認会計士企業年金基金」という年金基金のサイトの1ページです。
このページによると、基金では、次のような配分で資産運用を予定していることがわかります。
国内債券 | 国内株式 | 外国債券 | 外国株式 | 短期資産 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|
アセットミックス | 52% | 20% | 13% | 13% | 2% | 100% |
この配分が正解かどうかは何とも言えませんが、少なくとも国内外の債券と株式中心で投資しているのは良くわかるでしょう。
これは、国の年金資産でも同じことです。
インデックスファンド中心で運用する
インデックスファンドというのは、日経平均株価指数やTOPIX といった指数に連動するファンドです。
連動というのはどういう事かというと、指数が1%上昇したら、投資信託の価値も1%増えると言うことです。
そして、重要な事実なのですが、
実は年金基金はインデックスファンド中心で資産運用しています。
現実には、年金基金などの運用では、パッシブ運用(現実にはインデックス・ファンドによる運用となる)を7-8割利用して、残りをアクティブ・ファ ンドに委託する「コア・サテライト型」と言われる運用スタイルを使うことが多いが、…
http://plaza.rakuten.co.jp/isyamazaki/diary/201008200000/
これがプロの運用方法
以上見てきたように、年金基金などのプロの運用者は、最初にあげた2つの型を守って運用しています。
一方で、私たち個人はどうなのでしょうか?
ちゃんと型を守って投資できているのでしょうか?
その答えはNOです。
はっきり言って、私たち個人投資家のほとんどは、ルール無視のでたらめな資産運用をしています。
その証拠に、これを書いている時点での投資信託の純資産額ランキングの中で見ることができます。
グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)
短期豪ドル債オープン(毎月分配型)
野村 G・ハイ・イールド債券(資源国通貨)毎月
ハイグレード・オセアニア・ボンド(毎月分配)
ピクテ・グローバル・インカム株式(毎月分配)
ブラジル・ボンド・オープン(毎月決算型)
ラサール・グローバルREIT(毎月分配型)
(通貨選択S) 新興国債券<レアル>(毎月)
新光 US-REITオープン
財産3分法F(不動産・債券・株式)毎月分配型
これを見ると、インデックスファンドはトップ10に一本も入っていません。
また、国内株式のファンドも一本も入っていません。
外国株式のファンドもたった一本だけですね。
というか、入っているのは、外国債券だけですね。
このランキングは純資産額ランキングです。
これはどういう事かというと、人に保有されている投資信託のランキングということです。
そのランキングに、長期で運用されるなら当然保有されていないといけない投信がほとんど入っていないわけです。
その一方で、ハイグレードボンドや、通貨型の投信など、ハイリスクな投資信託が何本か入っています。
これを見て、多くの人がまともな運用をしているとは思えないでしょう。
もちろん、ハイリスク・ハイリターンのファンドを持つのが悪いことではありません。
しかし、そのファンドが純資産額のトップ10には言っているとあれば、それは異常なことでしょう。
少なくとも、日本人の多くは、投資信託でまともな資産運用ができていないと言っていいと思います。
今からでも遅くないので…
資産運用に向かない投資信託を持っている人は、今からでも優れた投資信託に乗り換えましょう。
最終的な目標が長期で資産運用なら、早いうちに対処したほうが良いです。
ちなみに、私のおすすめは、eMAXIS などの手数料の安いインデックスファンドです。
興味があれば、参考になさってください。
タグ: アセットアロケーション, ランキング, 分散投資, 純資産額, 資産運用





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