「投資信託で損が出ているので、売ったほうが良いでしょうか?」
「投信の損きりを考えています。」
インターネットで「投資信託 損」というようなキーワードで検索してみてください。
この手の質問を投げかけえいるものが結構多いのがわかります。
「知恵袋」とか「教えてgoo」とかで相談した結果が上位に来ているようですね。
それに対して、現在の経済状況やら投資対象の国の情勢やらを踏まえて、いろいろな人が解説をしています。
でも個人的には、この手の質問にはちょっと違和感を覚えます。
個別株で、こういう議論をするのなら、理解できるのですけどね。
個別の株式ならわからなくはない質問だけどね
株式だったら上のような話になるのはわかります。
個々の銘柄の値動きに対して、人に聞きたくなるのは自然な感情だと思います。
「A社の業績見通しは悪そうで、株価も下がったから売ったほうが良いか?」
「B社には倒産の可能性があるから、売ったほうが良いか?」
こんな質問をしてみたくなるのは、きわめて自然な反応でしょう。
それを知恵袋で聞くかどうかは別にして、誰かの意見を聞いてみたくなるものです。
それに、個別株の投資では、将来的に値上がりする株を多数の株式の中から選び出すというのが基本です。
ですから、思惑が外れれば、違うものに乗り換えようとするのも当然のことです。
もちろん、株式投資にも分散投資という視点は必要ですけどね。
同じくらい、銘柄選択は重要な要素です。
投資信託選びは個別株を選ぶのとは違う
しかしながら、投資信託の場合はぜんぜん違います。
投資信託を使った資産運用の基本は、分散投資によりリスクを減らして安定したリターンを得ることです。
複数の投資信託を買い、1つのファンドの値下がりを別のファンドが補うような形にしてリスクを下げるのです。
こうすることで、大きく損をすることが避けられます。
そして、長期的に見れば、安定して高いリターンを目指すことができます。
つまり、お互いに補い合えるような投資信託を組み合わせるのが基本なのです。
最も重要なのは、全体としての資産のバランスなのです。
「日本株、外国株、外国債券などがバランスよく組み込まれていいるのか?」
所有するすべての投資信託を見て、このバランスが取れているかどうかをチェックすべきでしょう。
そうであれば、一つの投信の価値が下がったからと言って、すぐに売るかどうかという話にはなりません。
投資信託がリスクを伴う運用である以上、値下がりがあることは避けられません。
理想と現実は違う
ただ、現実問題として、上のような基本が理解されているとは言いにくい状況です。
個人投資家の多くが探すのは、一番値上がりする一本です。
そして、金融機関が売りたがるのは、何となく儲かりそうな名前をつけた手数料の高い一本です。
投資の正しい基礎知識を身につけましょう。
そうすれば、投信の損きりなんて話にはならないはずです。
タグ: 分散投資, 大損, 投資信託, 損, 株式投資との違い, 知恵袋





スポンサードリンク
スポンサードリンク
関連した記事を読む
- 株式で資産運用をするのは難しいかもね
- 初心者の資産運用…結局、投資信託を買うしかないんじゃないかなあ
- 投資信託で長期的に資産運用という時代はなかなか来ないみたいです
- 積立をして大損する確率を減らすことが必ずしも得ではない
- 「投資信託で大損?」まじめな話、基本さえ知っておけば投資信託はそれほど危なくは無い