さて、前回の記事ではリスクを取りたくない人の資産運用について考えてみました。
資産運用の初心者かどうかにかかわらず、リスクをとりたくない場合は選択肢は限定的です。
現実的には銀行の定期預金か個人向け国債のどちらかを選ぶことになるでしょう。
さて、このページでは、リスクをある程度取れる場合について考えてみましょう。
ある程度のリスクをとれる場合、選択肢はかなり増えます。
株式や債券などの証券も投資対象ですし、賃貸用にマンションを買うことだってできるでしょう。
しかし、資産運用の初心者と言うことを考えると、ある程度人に運用を任せる商品のほうが投資しやすいでしょう。
具体的に言うと、投資信託とか貯蓄性の高い生命保険などです。
投資の経験がない人が勉強なしで株式とか債券を買うのは、やはり危険だと思います。
将来的に勉強してそういう商品を買うことはあるにしても、最初はやめておくほうが賢明でしょうね。
生命保険は手数料が高すぎる
さて、運用を任せられる商品として、上で投資信託と生命保険をあげました。
しかし、いきなりですが、生命保険は候補からはずしてしまいましょう。
というのも、生命保険は手数料が高すぎるのです。
手数料が高いということは、裏を返すと私たちに不利な商品と言うことです。
ですから、資産運用に生命保険は向きません。
最近は元本保証の変額年金や変額保険があって、大変に人気になっているようです。
しかし、これらの商品も、冷静に分析してみると別段有利とはいえません。
元本保証にするためには、それなりのコストをかけて一種の保険をかける必要があります。
このコストは、当然ですが、運用結果に影響します。
また、投資対象も国内債券中心にするなど、リスクを押さえる運用をしているようです。
これらの点を考えると、正直に言ってそれほど儲かるとは思えないのです。
保険は手数料が高いというのは変額型でも共通ですしね。
さらに言うと、中途解約の場合は元本割れの可能性も高いです。
まあ、「やめておけば」というのが率直なところです。
投資信託はどうだろう?
変額型の生命保険がダメなら、投資信託はどうでしょうか。
実は、投資信託も微妙な面があります。
というのも、手数料が高いものと安いものに相当の差があるのです。
ですから、間違った投資信託を選んでしまうと、不利な投資をせざるを得なくなります。
具体的に言うと、投資信託には信託報酬と言う手数料が毎年掛かります。
そして、信託報酬が高いものだと、運用額の2%を超える事があります。
これはどういうことかというと、大雑把に言って、100万円投資をしたら毎年2万円の手数料を取られると言うことです。
すなわち、10年投資すれば20万円、20年投資すれば40万円の手数料が掛かるのです。
これだけ手数料がかかるということは、当然ですが、運用結果に与える影響は大きいです。
まあ率直に言って、投資が失敗する確率は高くなるでしょうね。
そこで大事なのが、信託報酬の安い投資信託を選ぶことです。
丁寧に選べば、三分の一以下、四分の一以下に下げることも可能です。
成功する確率を高めたければ、こういう投資信託を選ぶ事が大事です。
ちなみに、投資信託の選び方については、次のページも参考になります。
老後資金に限れば
ところで、老後資金のための資産運用に話を限ると、投資信託以上に便利な商品があります。
確定拠出年金と言う商品です。
確定拠出年金は、基本的には、投資信託の運用と同じものだと思ってください。
ただ、税制上の大きなメリットがあります。
この商品を利用すると、投資額全額が控除の対象になるのです。
例えば、毎年12万円投資すると、所得税や住民税を計算する時に所得が12万円少ないとして計算されます。
所得税の税率は10%以上ですから、普通に納税している人なら最低でも毎年1万2000円は得なのです。
ただ、使途が老後資金に限られると言う制限があります。
ですから、老後資金に資産運用をしたい人に限られる商品ですけどね。
まとめ
最後に簡単にまとめておきましょう。
資産運用の初心者の人は、ある程度運用を任せられる投資信託がおすすめです。
しかし、投資信託には手数料が高いものがあるので、十分に注意して選ぶ事が肝心です。
そして、老後資金のための資産運用だったら、確定拠出年金という手もあります。
タグ: 初心者, 変額保険, 変額年金, 投資信託, 確定拠出年金, 老後資金, 資産運用





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