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「投資信託で大損?」まじめな話、基本さえ知っておけば投資信託はそれほど危なくは無い

一部の人の中には、投資信託というのは危ない投資の代表だというイメージを持っている人がいるようです。

実際問題として、投資信託で投資したお金がゼロに成ると言うことはまずありません。。
投資信託と言うものの性質上、そういうことは起こらないと思っていいでしょう。

しかし、投資したお金が半分以下になる可能性は十分にあります。
その意味では、危ない投資であると言うことは否定できません。

でも、正しい知識を持って投資すれば、実は、一部の人が思っているほど危ないものではありません。
それなりにリスクをコントロールする事ができます。

その知識とは、資産をどのような配分で投資するかと言うことです。

投資する前に日本の株式を○%、外国の株式を○%、外国の債券を○%というふうに計画を立てるのです。
そして、それにあわせて投資をすれば、リスクはずっと小さくできるのです。

これを専門的な用語では、アセットアロケーションといいます。

日本の公的年金を例にとって考えてみましょう

適切に資産の配分を行うと、大失敗しないと言う実例を見てみましょう。
わかりやすいところで、日本の公的年金の運用を見てみます。

日本の公的年金というと、特別な運用をしていると思う人もいるでしょう。
しかし、実態としては、投資信託を買っているのとたいして違いはありません。

なぜかと言うと、規模が大きすぎるために、個別の株を選んで投資するようなことはできないのです。
結果的に、日本の株全体をバランスよく買うとか、外国の株全体をバランスよく買うといった投資の仕方しかできません。

この状況は、私たちが投資信託を買うのとたいした違いはありません。
規模が大きい分だけ、手数料に掛かる比率は小さくなるでしょうけどね。

ですから、公的年金の運用が安全ならば、投資信託は必ずしも危険ではないことの一つの証拠になるわけです。

10年で見ると若干のプラス

過去10年のデータを見ると、日本の公的年金のリターンは年によってかなりのばらつきがあります。

13年度:-1.80%
14年度:-5.36%
15年度:8.40%
16年度:3.39%
17年度:9.88%
18年度:3.70%
19年度:-4.59%
20年度:-7.57%
21年度:7.9%
22年度:-0.25%

通期:1.20%

■ 前年度末の運用状況ハイライト
http://www.gpif.go.jp/operation/archive.html

公的年金ということで、リスクはそれほど大きくは取っていません。
それでも全体の3割程度は日本株式、外国株式、外国債券に投資しています。

リスク資産を買っている以上、結果的にマイナスの年があることは避けられません。
過去10年のデータを見ても、1年で7%以上のマイナスの年もありますね。

それでも、過去10年の平均と言うことで考えてみると、平均1.2%のプラスである事がわかります。
非常にうまく行っているとはいえないものの、何とか損はしないで済んでいます。

リーマンショックや東日本大震災という大きな出来事を経ての結果であることを考えれば、この結果はそれなりに評価できるでしょう。

日本株だけに投資していたら

仮にこの期間、日本株だけに投資していたとしましょう。
そうすると、3割以上損をしていた可能性が高いです。

この期間の株価の動きですが、2001年の4月1日のTOPIX の始値1281.17だったのが、2011年の3月の終値869.38まで下がっています。
つまり、10年間で32.1%も下がっているのです。

上に書いたように公的年金を日本株で運用する場合は、日本株全体に投資しているのと大体同じはずです。
ということは、運用結果は、TOPIX の値動きとほとんど同じになるはずなのです。

ですから、日本株だけで運用していたら、3割程度のマイナスは避けられなかったでしょう。

しかし、結果的には若干のプラスになりました。
その理由は簡単で、日本株だけではなく、外国株も外国債券も買っていたからです。

つまり、日本株のマイナス分を、外国株や外国債券が補ってくれたのです。

リスクは小さくできる

日本の公的年金が投資信託的な運用している以上、この方法は私たちにも可能です。
すなわち、日本株だけではなく、いろいろな資産を買えばいいわけです。

そうすることで、リスクを小さくする事ができます。

もちろん、こうすれば絶対に損をしないなどというつもりはありません。
年金の運用を見ればわかるように、単年でみれば、かなりの赤字を出すこともあります。

でも、資産を上手に配分することで、投資に大失敗するリスクを小さくする事ができるのです。

ですから、投資信託は一部の人が思っている程危ないものではないと言っていいと思います。
しかし、正しい方法を知らないと大赤字になる可能性もあります。

ぜひこの事を理解していただきたいと思います。
そして、安全に投資したければ、資産配分の考え方を学びましょう。


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