日本株と外国株はどちらが儲かるのでしょうか?
投資をしてお金を増やしたいと考えている人なら誰でも気になる問題でしょう。
もちろん、外国株に直接投資することはちょっと難し意面もあります。
しかし、それでも、投資信託などを使えば比較的簡単に投資する事ができます。
その意味では、外国株に投資するのは特別のことではありませんよね。
そうであるのなら、儲かるほうに投資したいと思うのが人情です。
自分の身銭を切るのですから、ちょっとでも得なほうにと考えます。
今の時点では誰にもわかりません
ただ、将来のことは誰にもわかりません。
ですから、この問いの答えは誰も答える事ができないでしょう。
どっちが儲かるかなんてわかっていたら、その人は今頃想像がつかないほどの大金持ちになっているはずです。
しかし、ある程度合理的に考えることは可能です。
そして、合理的に考えているであろう運用のプロ達は、次のように結論づけています。
「日本株も外国株もたいした差は無い」
この答えは、ちょっと意外だと思います。
でも、彼らは本当にそう考えています。
公表されている資料を見れば一目瞭然
プロがどう考えているかは、公表されている資料を見ると一目瞭然です。
例えば、年金積立金管理運用独立行政法人というところは、期待リターンを次のように設定しているようです。
●国内株式 5.3%
●外国株式 6.0%http://www.lay-up.net/archives/blog-entry-805-1005252128.html
http://www.gpif.go.jp/operation/committee/pdf/h200623_appendix_01.pdf
ちなみに、ここは国の年金を運用している機関ですね。
外国株式のリターンを大きめに考えてはいるようですが、びっくりするほど高く想定しているわけではありません。
数年前のデータですが、その時点では日本株も外国株も大体同じと見積もっていた事がわかります。
あるいは、公認会計士企業年金基金というところは、次のように設定しています。
●国内株式 7.3%
●外国株式 7.5%http://www.cpa-kikin.or.jp/finance_fund/asset_management_result21.html
これは、これを書いている時点での想定値ですね。
こっちは、さらに差が小さいですね。
さらに言うと、日本株も外国株もまったく同じとしているところもあるようです。
みずほ信託では、日本株も外国株も期待リターンを6.0%としています。
これはオリジナルの情報が消されてしまっているので、どこまで信憑性があるかはわかりませんが。
とにかく、プロは日本株も外国株も大きな差がないと考えていることはご理解いただけたでしょう。
付け加えると、債券同士を比べた場合、日本債券と外国債券の期待リターンは同程度だと考えています。
何で同じなの?
この結果は、不思議に感じられる人が多いと思います。
日本は経済の低迷が言われて久しいですよね。
事実、ここ数年のGDPの変化を見ても明らかです。
一方で、世界全体で見ると、長期的には経済は上向きであろうと考えられます。
例えば、アメリカとかドイツのような成熟した国でも、3%とか4%程度のGDPの伸びを示しています。
この二つを比べたら、当然後者のほうがパフォーマンスがいいと考えたくなりますよね。
しかし、株式投資という視点で見ると、この考え方は正しくありません。
単純に経済成長を考えたら、外国のほうが伸びる可能性は大きくても、株価の動きとしては必ずしもそれに比例しないのです。
なぜかと言うと、株価と言うのは将来の経済成長なども考慮した上で価格形成されているからです。
つまり日本の低成長は、既に株価に反映しているのです。
ですから、日本株に投資するのも外国株に投資するのもたいした違いがないという結論がでてくるわけです。
タグ: 外国株, 年金基金, 日本株, 期待リターン, 比較





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