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個人事業主と医療保険「病気でもしたら大変なことに」

生命保険会社の医療保険は、実は、あまり評判が良くない保険です。この保険が不要だとする専門家も多く、保険の見直しでは真っ先に外される事があります。私自身も、必要性はあまりない保険だと思っています。

しかし、個人事業主に関しては、利用価値があるかもしれません。少なくとも、人によっては、入っておいたほうが良い保険なのです。

個人事業主の場合は、医療保険が重要です(少なくとも会社員よりは)

一般的に、生命保険会社の医療保険は必要性が小さい保険です。通常の会社員の場合は医療保険は不要で、必要なのは死亡保険(誰かが亡くなると保険金が支払われる保険)だけです。

しかし、個人事業主の場合は、死亡保険だけでなく医療保険も重要かもしれません。というのも、個人事業主は会社員とは違い、怪我や病気で仕事を休むときの補償がないからです。

会社員は病気で仕事ができないとき健康保険からお金がもらえる

病気で仕事が出来ないとき、会社員の場合は、健康保険から傷病手当金がもらえます。この傷病手当金は、1日当たりいくらという形で、支給されます。

気になるのは金額ですが、大雑把に言うと、普段もらっている給与の三分の二の額を受け取ることができます。

例えば、45万円の給与をもらっている人なら、1ヶ月の給与の三分の二は30万円です。ですから、1日あたり1万円貰えるという感じになります。

個人事業主には傷病手当金のような制度はない

しかし残念なことに、個人事業主の場合は、このような制度がありません。

個人事業の場合は、多くの場合、会社員のように1時間当たり○○円とか1日あたり〇〇円いう形で、時間の切り売りをしているわけではありません。また、長期の労働契約を結んでいるわけでもありません。

ですから、休業補償のような考え方は馴染まないのでしょう。例えば商店をやっているような場合だと、働いた時間ではなく売った数で収入が違いますよね。

1日何時間働こうが、売れなければ全く意味は無いのです。逆に1日1時間しか働かなくても、その1時間でたくさん売れれば、その方が価値があるわけです。

もっとも、情報システムの開発のように、個人事業主といいながらサラリーマンに近い労働形態の人もいますけど。

何にしても、個人事業主には健康保険の休業補償はありません。ですから、病気で仕事を休んでいるときには、収入が無くなってしまいます。

ということは、この部分は、自分で何とかするしかありません。

基本的には貯蓄が大事です

さて、病気の時の支出に備えて、具体的にどうしたら良いのでしょう?

基本的には、いざという時に備えて、ある程度の貯蓄をしておくことが重要でしょう。貯蓄があれば、仕事が出来ない期間があっても、たいした問題ではありません。

「ある程度の貯蓄」がいくらなのかは、人によって異なります。収入が多い人と少ない人を、同列に並べて考えることは出来ないからです。

個人的には、一つの目安として最低100万円くらいの預貯金は持っていたほうが良いのではないかと感じます。なぜ100万円かというと、このくらいあれば普通の家庭は3ヶ月くらいは暮らしていけるからです。

3か月分の生活費が確保できていれば、当座の生活は安心です。また、個人事業主を辞めて会社勤めをするといった方針転換が必要な場合も、十分に対処できます。

医療費を含めても大丈夫

こんな風に書くと、「病気のときの生活費は分かったけど、治療にかかるお金はどうなるのだ?」という疑問を持つ人もいるでしょう。いざ入院となると、結構なお金がかかりそうなイメージがありますよね。

ただ、実は、これに関してはあまり心配は要らないのです。健康保険および国民健康保険には高額療養費という制度があり、私達の医療費自体の上限は決まっています。

多くのケースでは、1か月の医療費の上限は9万円程度になるはずです。そして、もちろん、この9万円には入院の費用も含んでいます。

しかも、治療が長期に続く場合は、医療費はさらに安くなります。ですから、日本国内で保健医療を受けているのであれば、年間100万円を超えるような医療費負担ということはまずないのです。

例えば、3ヶ月間毎月9万円の医療費がかかったとしましょう。この場合、医療費は3ヶ月で27万円におさまります。高めに見積もって、この程度です。

ということは、100万円程度の預貯金があれば、生活費で使えるのが73万円となります。これを3で割ると、生活費に24万円くらい使えることになる計算です。生活費としては、十分な金額でしょう。

ここから分かるように、100万円用意しておけば、当面の生活費と治療費は何とか賄えるはずです。

もちろん、病気になる前と同じ水準ができないケースも有るでしょう。それでも、多少やりくりすれば、なんとか生きていくことは可能なはずです。

繰り返しますが、急場をしのげるように100万円の貯蓄を

もちろん、治療が年単位で長引くこともあります。しかし、ほとんどの病気や怪我で、それほど長期に入院するということはありません。これは統計的にも明らかです。

ですから、まあ100万円くらいあれば急場しのぎにはなるだろうと考えるのです。

あるいは、病気や怪我が原因で、現在の仕事を辞めて別の仕事を探すという事になるかもしれません。その場合でも、ある程度の時間稼ぎにはなるでしょう。

もちろん、100万円だけではちょっと心もとないのも事実です。ですから、長期的には、少なくとも300万円程度の金融資産は持っていたいですけどね。

すぐにお金が準備できな人は、医療保険の加入も考えよう

100万円を用意するといっても、すぐに準備できる人ばかりではないでしょう。そういう人は、生命保険会社の医療保険に入る事を考えましょう。

もっとも、医療保険は入院にしか使えない使い勝手が悪い保険です。入院一日につき保険金を○○円給付という仕組みなので、入院しない場合はお金が出ないのです。

例えば、比較的早く退院しても、自宅療養が長引く要な場合は、保険は役に立ちません。最近は入院に数を短くする傾向があるので、こういうケースは多いはずです。

テレビのCMを見ていると、医療保険に入れば全て大丈夫というイメージを持たれる方も多いでしょう。でも、使い勝手から言うと、現金や預金に比べれば格段に落ちます。

やっぱり自由に使えるお金というのは、とても強いのです。保険を信頼しすぎは危険です。

ですから、ある程度のお金が用意できたら、その後は医療保険を減らす方向で考えましょう。場合によっては、止めてしまっても良いはずです。

保険を全く利用しないのが不安でしたら、価格の安い共済という選択肢もあります。

余談ですが…

余談ですが、上の説明から、会社員の場合は医療保険はほとんど必要ないことが分かります。

病気や怪我で仕事を休む場合は、傷病手当がでます。また、医療費には上限があり、負担はそれほど大きなものではありません。

ですから、医療保険に入らなくてもなんとかなるケースがほとんどなのです。

はっきりいって、医療保険に入る事を考えるくらいなら、老後のお金として貯蓄または投資するのが良いと思われます。老後の暮らしの方が、より確実なリスクであるのは間違いありません。

医療保険は手数料が高い保険であることも覚えておきましょう

医療保険に関しては、もう一つ重要な事実を知っておく必要があります。医療保険というのは、非常に手数料が高い保険なのです。

保険会社や年齢などによって違いますが、払っている保険料の半分近くは手数料で取られていると思っていいでしょう。そんな保険なので、必要性が小さければ、入らないという選択をする方が合理的なのです。

もちろん、必要な人は入った方がいいのですけどね。ある程度の貯金がある人や、会社員の場合は、入らない方が賢明なのです。

個人的な話ですが

個人的な話で恐縮ですが、私自身も比較的大きな病気をして長期の入院をした事があります。でも、ここまで説明してきたような理由で、医療保険がなくても全く問題はありませんでした。

その時も、やっぱり必要ない保険なのだと改めて感じたものです。ある程度の預貯金があれば、対処できてしまいます。

無責任に医療保険は要らないと言っているわけでは無いわけです。実体験でも、必要性の小ささは強く感じています。


個人事業主と生命保険「とても残念だが…」


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