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経済効果って何?| 2025年大阪万博の経済効果は1.9兆円

報道によると、大阪万博の経済効果は、1.9兆円に達するのだそうです。かなり大きな額であることがわかります。

ところで、経済効果って何なのでしょうか?報道では説明無しで使っていましたが、ちゃんと理解していますか?

大阪万博の経済効果は1.9兆円

万博が大坂で開催されることが決まりました。この報道を受けて、早速、経済効果は1.9兆円などという言葉がニュースの中で使われていました。

この1.9兆円は、政府(経済産業省)による次の見積もりを引用しているようですね。1

建設費関連約0.4兆円、運営費関連約0.4兆円、消費支出関連 約1.1兆円

とりあえず、大きな数字が並ぶと、明るい気持ちにはなりますね。

もっとも、毎日新聞などは、早速ケチを付けているようですけど。建設費に多額の税金が使われると文句を言いたいようです。2

不思議なことに日本では、左派系の人たちは、この手のイベントや公共工事が嫌いなようです。彼らと比較的近いと思われる中国では、こういうイベントも公共工事も、すごく好きなんですけどね。

中国だけでなく、アメリカでもそうか。民主党の方が、公共事業に積極的なイメージです。左派系は基本的に大きな政府で、積極財政のところが多いでしょう。

なぜかはわかりませんが、日本では正反対になっています。本当に、不思議です。

経済効果って一体何なの?

少し横道にそれたので、話を戻しましょう。

この万博のニュースのように、テレビや新聞が伝えるニュースで時々、「経済効果」という単語を見かけることがあります。

今回のように大きなイベントが決まるごとに、使われている言葉という印象です。最近だと、例えば、東京オリンピックが決まったときにも、この言葉をよく見かけました。

あとは、スポーツイベントの結果にからめて使われることもあります。例えば、「ワールドカップで1次リーグを突破したら経済効果○億円」とか、「広島がペナントレースで優勝したら経済効果○億円」とか言った感じで使われます。

ちゃんと分かって使っている?

経済効果○億円などと言われると、なんとなくわかったような気になる人も多いでしょう。でも、本当に分かっているのでしょうか。

例えば、何かのイベントに関して、経済効果が100億円だったとします。この場合、何かの売上が100億円増えるのでしょうか、それとも、何かの利益が100億円増えるのでしょうか。

さらに深く考えると、間接的な影響はどの程度考慮されているかも気になります。

例えば、何かの経済効果でAという業種の売上や利益が増えたとします。この場合、近い業種であるBやCの売上や利益が増えることも有るでしょう。

この場合の経済効果って、BやCの分も考慮されるのでしょうか。

もっと具体的に考えてみましょう。プロ野球で西武ライオンズがリーグ優勝したとします。

そうすると、セールが行われますから、西武デパートには経済効果がありますよね。ここまでは誰しもが思いつきます。

でも、経済へのプラスは、それだけにとどまらないはずです。西武デパートに商品を納入している業者も売上が増えるはずです。あるいは、西武デパートの社員の給与が増えますから、社員が買い物をする店の売上も増えるかもしれません。

このように連鎖的というか波及的というか、影響が有るわけです。そのあたりは、どこまで考慮しているのでしょうか。

こうやって考えてみると、よくわからない言葉と言わざるを得ません。経済効果がどうだと伝えているマスコミ自身は、本当に分かっているのでしょうか。

定義がいくつか有るようです

さて、とりあえず、経済効果という単語の定義を調べてみることにしましょう。定義がわからないと、経済効果1.9兆円の意味もわかりません。

デジタル大辞泉の解説

とりあえず、デジタル大辞泉には、次のように説明されていました。

ある現象やブームなどが、国・地域の経済に及ぼす好影響の総体。本格的・全体的な好況を引き起こすわけではなく、特定の業種が一時的に潤う利益の合計。「阪神優勝の経済効果」

「総体」とありますから。波及効果も含むという解釈でしょうか。

ところが、「特定の業種」という言い方をしているので、波及効果は考えていないのかもしれません。よくわかりませんね。仮に波及効果を考えるとしても、かなり部分的なものになりそうです。

もう一つ重要なのが、「利益の合計」という部分です。売上ではなく利益を合計したものだと書かれています。

経済効果というと、売上の増加分というイメージで使われることが多い印象です。なんだか、ちょっと、疑問が残る解説です。

ウィキペディアの解説

今ひとつ釈然としないので、ウィキペディアでも調べてみましょう。

経済効果(けいざいこうか)または経済波及効果(けいざいはきゅうこうか)とは、新規に需要が発生することにより、その需要を満たすために生産が連鎖的に誘発されることである。それによって発生する金額の合計額(生産誘発額)や、何らかの事象が起こることによって発生すると推測される需要量より算出された合計額を指すこともある。

こちらの方も、よくわかりませんね。

とりあえず、「経済効果 = 経済波及効果」であると説明されています。これは、まあ、いいでしょう。

次がよくわからないのですが、「発生する金額」という曖昧すぎる表現が出てきます。これだと何を指しているのか、よくわかりません。

発生する金額と言われても、いろいろありますよね。発生するのが利益なのか、売上なのか、判然としません。

「生産誘発額」とあるので、生産額の増加と解釈すれば良いのでしょうか。まあ、文脈的にも、そう解釈するのが自然でしょうね。

ということは、少なくとも、大辞泉の定義のように利益でないことは確実ですね。ただ、この説明も曖昧です。

ウィキペディというサイトの性格上、こういう曖昧さは避けられないのでしょう。誰かがチェックしているわけではないですからね。

浜銀総合研究所の解説

ウィキペディアの説明でもよくわからないので、ウィキペディアの脚注で紹介されていた浜銀総合研究所の解説もチェックしてみましょう。

「新規の需要の発生によって生産が生産を呼び、最終的(究極的)に発生する生産額」のことである。言い換えると「新規の需要の発生を満たすために、必要となる生産活動により発生する生産額の最終的(究極的)な合計金額」

この説明が、一番しっくりきますね。「生産額の増加の総額」を指す言葉と解釈すると良いようです。

この説明が正しいとすると、大辞泉の解説はやっぱり間違っていると言えそうですね。国語辞典も、結構いい加減だなあ。

頻繁に使われる言葉なのに定義の説明がほとんど無い

今回調べてみてわかったのですが、経済効果という言葉は頻繁に使われる言葉であるにもかかわらず、用語の説明があまりされていないことに驚きました。説明してあっても、今回紹介したように、媒体によって言っていることに一貫性がありません。

こうなってくると、使っている人によって、定義が違う可能性がありそうです。もしそうだとすると、議論がかみ合わないこともありそうですね。

新聞やテレビは、定義が曖昧な言葉をよく平気で使えるものです。まあ、この手のいい加減さは、今に始まった話ではありませんが。

経済効果は大きめに見積もられることもあるので注意

ちなみに、経済効果が波及効果を含むのであれば、ちょっと大きめに見積もられる可能性はありそうですね。というのも、Aの好影響がBに波及して、Bの好影響がCに波及してといった形で、次々と波及していくというモデルも作れますから。

これに関して高橋洋一氏が、次のようなツイートをしています。

まあ、経済効果に関しては、ちょっと盛っていると思っても良いかもしれません。関係者は、大きく見せたいでしょうし。


  1. 2025年国際博覧会検討会報告書を取りまとめました []
  2. <大阪万博>訪日外国人増加に期待 巨額公費投入に危惧も
    毎日新聞 11/24(土) 11:43配信 []

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