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死んだら〇〇をあげるという約束は有効なのか?| 死因贈与契約

「オレが死んだら〇〇をあげる」なんていう事を言う人は時々います。特に酒席だと、気が大きくなってそんなことを言ってしまうというケースも多そうです。

でも、実際に、こういう口約束は成り立つのでしょうか。あのとき約束をしたからと、その人が亡くなったあと請求できたりするのでしょうか。

「オレが死んだら〇〇をあげる」という契約は有効

家族や友人との会話の中で、「オレが死んだら〇〇をやるよ」なんてやり取りをしたことがある人は少なくないでしょう。

例えば子供に対して、「オレが死んだらこのマンションはお前にやる」なんて約束をすることはあるでしょう。「この時計はお前に譲る」なんて言うことはあり得ますよね。

あるいは友人に対して、「オレが死んだら趣味で集めた鉄道模型は全部お前にやるよ」なんてパターンもありえるでしょう。さらにいうと、水商売のお姉ちゃんとの間で、死んだときに何かをあげることを約束してしまうかもしれません。

実は、このように、誰かが死んだ事をによって効力が生じる贈与契約というのは、実際に存在します。これを、死因贈与契約といいます。死亡が原因で贈与が行われるので死因贈与ですね。

ですから、「オレが死んだら〇〇をやる」なんて気安く言ってしまうと、自分の死後本当に請求されることもありうるわけです。口約束でも契約としては成立しますからね。

死因贈与って相続じゃないの?

ところで、これを贈与と呼ぶのって、ちょっと違和感がありませんか。だって、誰かが死んだことで財産が譲られるとしたら、それって相続ですよね。

死因贈与は友人などの法定相続人以外も含むので、遺贈という言い方のほうが正しいでしょうか。まあ、何にしても、贈与というのはちょっと変な気がします。

ちなみに遺贈なら、遺言書さえ作成しておけば、基本的に誰に対してでも遺産を残せます。遺留分1 というのがあるので、好きなだけ譲るというわけには行かないでしょうけど。

こうなると、死因贈与というのは、遺贈と何が違うのでしょうか。特別な名前で読んでいますが、わざわざ区別する必要があるのでしょうか。

遺贈と死因贈与はちょっと違う

やっていることは同じ用に見えるかもしれませんが、遺贈と死因贈与には大きな違いがあります。

遺産の受け取りを拒否できるか

遺贈というのは、遺言書さえ作れば、財産を譲る側が勝手に決めることができます。その代り、受け取る側は、自由に受け取りを拒否をすることができるのです。遺言書は亡くなった人が勝手に決めたものなので、納得しなければ受け取らなくても良いのです。

しかし死因贈与契約は、受け取る側も同意していないと契約が成立しません。つまり、財産を譲る側が勝手に決めることはできないのです。

しかしそのかわり、契約が成立している場合は、受け取らないという選択はできないのです。双方の合意で決まった話ですから、当然ですよね。

つまり、亡くなった人からすると、確実に遺産を渡すことができるわけです。

遺言書はフォーマットが厳格

もう一つ大きいのが、遺贈は遺言書に不備があると無効になってしまうという点でしょう。遺言書はフォーマットに関するルールが厳しい2 ので、多少の間違いも許されないのです。

しかも自筆証書遺言の場合は、素人が自分で作ることになるので、結構ミスもあるようです。こういう場合は、亡くなった人の遺志が全く反映されない可能性もあるわけです。

遺言書にミスが有ると、他の遺族からケチがつく可能性も大きいですよね。そうすると、渡したい人に財産を渡せないことにもなりかねません。

一方の死因贈与の場合は、口約束でも成立してしまいます。もちろん、口約束はトラブルのもとなので、しっかりと契約書を作っておいたほうが良いですけどね。

しかし、契約書に関しても、遺言書ほど細かいルールはありません。

こうしてみると、死因贈与契約は結構メリットが大きいですね。

死ぬまで秘密にできるのが遺言書のメリット

それでは、遺贈にメリットがないかというと、そういうことでもありません。遺贈の場合は遺言書を書くことになるのですが、その内容は本人が亡くなるまで秘密にできるのです。

事前に遺産の分割をどうするか分かっていたりすると、それがもとでトラブルが起こる可能性も否定できませんよね。お金が絡む話なので、誰もが納得するのはなかなか難しいはずですから。

そういうトラブルが想定されるケースでは、遺言書が優れているわけです。なぜなら、被相続人が自分一人で決定でき、しかも法的拘束力もあります。

まあ、要するに、ケースバイケースで使いやすい方を使えば良いわけです。ただ、あまり知られてはいない死因贈与という優れた方法があることは、頭に入れておいてもいいでしょう。

せっかくの便利な仕組みですから、利用しないのはもったいないです。

かかる税金は相続税

死因贈与契約は贈与という名前がついていますが、課税されるのは贈与税ではなく相続税です。この点は、遺贈と同じです。

ということは、死因贈与契約だと税率が高くて不利ということもないわけです。これに関しては、誤解している人もいるかもしれませんね。贈与という名称ですから。

便利な仕組みなので覚えておきましょう

こうやってみてみると、死因贈与契約はかなりメリットが大きいですね。比較的手軽だし、確実に遺産を渡すことができます。

大きな財産があるような人だと、しっかり遺言書を残した方がいいのでしょう。しかし、ちょっとしたものを譲る程度だと、死因贈与契約を利用するのが賢明かもしれません。

なにせ、公正証書遺言を利用する場合だと、トータルで十数万円程度の費用はかかるでしょうからね。


  1. 法定相続人に最低限保証された相続財産の割合のことです。遺言書に何が書かれていても、遺留分だけは取り戻すことができます。 []
  2. 例えば自筆証書遺言の場合は、自筆以外は駄目です。ワープロを使うことはできません。財産のリストなどですら、自筆であることの必要です。 []

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