このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをつぶやくシェア

マンションの空室率が増えているという事実を無視してマンション価格が下がらないとか言われてもねえ

ダイヤモンド・オンラインに、沖有人という人の文章が掲載されていました。「『マンション暴落論者』がオオカミ少年である決定的な理由」というタイトルです。1

タイトルから分かるように、マンション価格の下落はあまり心配する必要は無いという記事です。4ページにわたって長々と説明しています。

マンションを売る側の人からすれば、マンション価格の下落は心配いらないという文章は書きたいでしょう。そういうスタンスじゃないと、マンションを売りにくいですからね。

ですから、こうした文章が掲載されるのは不思議な事ではありません。

ただ、今回の文章に関しては、その内容があまりに酷いものでした。そこで、こうして、ご紹介しようと思ったのです。

具体的に1つご紹介しましょう。これ以外にも、気になる部分はたくさんあったのですが。そして、記事の中で指摘されていない、重要な点について書きたいと思います。

売却損になる

今回の文章で特に気になったのが、中古マンション価格は下がりづらいという次の説明です。

自宅を購入する上で1~2割の頭金以外は住宅ローンを組む人が少なくない。自宅の売却時には住宅ローンは全額返済する必要がある。たとえば、頭金が1割の人は物件価格が1割以上値下がりすると買ったときよりも価格が安くなり売却損になるため、売るに売れなくなってしまう。結果、マンション価格が一気に下がることはなくなる。なぜなら大幅に下がると売り物件が少なくなるからだ。

この説明が明らかにおかしいのが分かるでしょうか。

確かにマンション価格が下がると、ローン返済がこれからという人は、売りにくくなるでしょう。でも、ある程度ローンを返し終わっている人なら、この理屈は通じませんよね。

ですから、この個所に関しては、明らかな論理の飛躍があるのです。

さらに言うと、ローンがほとんど丸々残っている人でも、返済に行き詰まっていれば、マンションを売らざるを得ない場合だってあります。ローン返済が出来なければ、最終的に競売によって現金化されることになるからです。

こういうケースが多ければ、沖有人氏が何を言おうと、当然マンション価格は下落するでしょう。つまり、売却損になるから売れないという理由では、中古マンション価格が下がらないとは言えないのです。

人が住まないマンションが増えている現実

また、今回紹介した記事では、大事なポイントが抜けています。

最近は人が住んでいないマンションが増えています。このために需要と供給のバランスが崩れ、マンション価格が下がることも考えられるのです。

需要と供給の関係を考えれば、こうした空室率の増加は、マンション価格の下落要因なのは明らかですよね。なぜかというと、マンションが空室ということは、家賃収入が無いのに管理費や修繕積立金、固定資産税を払っている状態だからです。

そういう物件だったら、当然売ってしまおうと思う人だって増えるはずです。マンションが余ればマンション価格の下落要因になるのは当然なのです。

不動産購入というのは、長期で考えないといけません。長期的には、マンションの空室はさらに増えるだろうと予想されています。

こういう重要な点を無視して論評しても、全く意味がないと言えるでしょう。率直に言って、この手の売り手の側が書いた文章には、注意しないといけないものが多いです。

率直に言って、この文章は酷いものですし、それを掲載しているダイヤモンドにもちょっと心配になります。

  1. 「マンション暴落論者」がオオカミ少年である決定的な理由
    ダイヤモンド・オンライン 2016/11/10 []

スポンサードリンク

スポンサードリンク


このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをつぶやくシェア

関連した記事を読む

コメントは受け付けていません。