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マンションを買うと賃貸には無いリスクを引き受けないといけない

マンションを買うのか賃貸にするのかで、悩んでいる人は多いことでしょう。そんな人は検討する段階で、買った方が有利なのか借りた方が有利なのか考えているはずです。

この検討をするときに、まず考えられるのがトータルでの支出の比較です。大雑把に言うと、将来の毎月の家賃の合計と、頭金の額とローン返済額の合計を比べるのです。

そしてその比較を見て、「持ち家の方が有利」だとか、「賃貸の方が良い」とか考えるわけですね。専門家を称する人が、こういったテーマで雑誌やネットに書いていることもあります。

単純に支払うお金の問題だけではありません

ただ、不動産を買うかどうかのポイントは、順調に行った場合の支出の話だけではないはずです。なぜなら、不動産を自分で買うというのは、不動産に関するリスクを自分が背負い込むということでもあるのです。

買った場合は、賃貸には無いリスクを背負うことになるわけですね。

ここ数日、横浜市都筑区のマンションが傾いた事が話題になっています。例えばこういうトラブルが起こったときに、損をするのは不動産を持っている人の可能性が大きいのです。

マンションが傾いた件のおさらい

横浜市都筑区のマンションが傾いたのは、基礎工事で手抜きがあったからだとされています。なんでも、硬い地盤まで届いていない状態でくいが打たれていたそうですね。

くい打ち工事を担当したのが旭化成建材というところで、この担当者が虚偽の報告をしたのが問題の発端のようです。この虚偽報告を見抜けなかったのも、大きな問題と考えられているようですね。

今後の処理ですが、販売元の三井不動産レジデンシャルが住民に対して全額を補償をするということで落ち着きそうです。「風評被害による資産価値の損失分も補償する」といっているようなので、経済的な被害はそれほど無いと考えて良いでしょう。1

リスクを自分で背負わないといけない

不動産を持つということは、今回のようなリスクを自分で背負う必要があります。

今回の件に関しては、販売会社が大手だったので、補償もちゃんと受けられそうです。それでは、販売会社が中小だったら、ちゃんと補償があるのでしょうか。今回のような十分な補償は得られないこともありうるでしょう。

更には、販売会社も施工会社も倒産している可能性だって無くはありません。資金繰りがうまくいかずに、利益最優先で手抜き工事をしたような会社なら、危ない物件を建てている可能性も大きそうですよね。

会社がつぶれてしまっては、後で問題が見つかっても、補償を求める相手もいなくなってしまいます。そうなったら、泣き寝入りする以外に方法が無いんですよね。

結局、傾いたマンションと住宅ローンだけが残るという悲惨な結果にもなりかねないわけです。

リスクはマンションの手抜き工事だけではない

もちろん、マンションに関するリスクは、手抜き工事の問題だけではありません。例えば、地震や津波などもリスクになりえます。

火災保険では、地震や津波の被害は、補償されないことになっています。

その代わり日本には半官半民のような仕組で地震保険が存在します。この保険に入っていれば、ある程度は地震や津波のリスクに対処することは可能です。

しかし地震保険は、火災保険のように、保険を使って立て直すというようなことは出来ないのです。なぜかというと、地震保険は制度上、保険金額を火災保険の半分にされているのです。

なぜこんな中途半端なことをするかというと、全額を補償してしまうと保険料が高くなって、入る人が減ってしまうと考えられているからです。

また、更に低い確率ですが、戦争の被害があっても重い負担はありそうです。

なぜなら戦争による火災の場合、火災保険の補償はありません。当然、地震保険も使えません。

確率は小さいといっても、今の中国との関係を考えると、そんなケースも完全にゼロとも言い切れませんよね。

物理的に壊れるリスクだけでは無い

マンションに関するリスクは、物理的に壊れるリスクだけではありません。不動産価格が急激に下がるリスクだって、当然存在します。

もちろん、時間の経過とともに、マンションの価値が下がっていくのは避けられないことです。でも、例えば、周囲の環境が変化することでマンション価値が下がる事だって考えられます。

例えば、マンションの隣に暴力団の事務所でも出来れば、そのマンションの価値が急落する可能性もありますよね。自分がコントロールできないところで、価格が大きく下がることが起こる可能性も十分にあるわけです。

マンションを買うなとは言わないが

持ち家を持つことに価値を感じている人もいるでしょう。ですから、持ち家を持つなとは言いません。

でも、マンションを買うというのは、自分でリスクを背負ことだというのは、当然理解しておくべきでしょうね。何か大きな問題があったときに、自分が対処できるのかを念頭に、購入を検討しましょう。

このあたりの意識は、ちょっと薄い人が多いように思います。


  1. 横浜マンション傾斜 風評被害による損失も補償 「精神的負担」も
    産経新聞 2015年10月21日 []

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