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中国株は1年半で40%上昇?| 冗談なのか煽っているのか裏があるのか

フランスのソシエテ・ジェネラルのストラテジストが、中国株に対して強気な見方を示しているそうです。ブルームバーグが記事にしているので、どんな論拠で強気なのかをチェックしてみましょう。1

利益と配当について軽視しすぎていると言うのが主張

それなりの文字数がある記事なのですが、重要なポイントは以下の点のみだと思ってよさそうです。多くのエコノミストやストラテジストは、重要な点を見落としていると言いたいようですね。

ミスラ氏はベンガルール(旧バンガロール)から電話取材に応じ、「中国株は見直される可能性がある」と説明。同氏によると、中国株の評価にPERを用いる投資家は利益や株主配当の今後の伸びに十分重きを置いていない。

さて、この見解に対して、私たちはどういう判断をすれば良いのでしょうか。個人的には、あまり同意できるものでは無いように思いました。

仮に利益や配当を軽視している人が多いという意見が正しいとしても、この方の主張はちょっと見当はずれなように思うのです。

そもそも、中国株が大きく下がったのって、いわゆるバブル崩壊なんですよね。個人投資家が殺到して実態以上に高くなった株価が、ピークをつけたところから一気に下がりました。このとき、信用取引をしている人が多かったので、投売り状態になったのです。こう考えるのが、今回の株価暴落の説明としてはもっとも合理的です。

そして現在はどうなっているかと言うと、中国政府が試行錯誤をして株価を必死に維持しているのです。しかも、まともな証券市場ならアウトであるような手をいくつも使っています。つまり、普通の市場だったら、株価はさらに下がっている可能性が高いわけです。

だとすると、利益が伸びるとか配当が増えるなんて、たいした問題では無いはずなのです。現在まともな市場が維持できているのなら、議論する余地はあると思うのですけどね。

配当が増えるからどうした?

ということで、この方の意見には真っ向から反対です。ですから、細かい部分はどうでも良いのですが、一応指摘しておきたいか所があります。

株価が今後上がる要因として、「配当を通じて利益の約29%が配分される」という指摘をしています。でも、これが本当だとして、株価を押し上げる要因にはならないと思うのです。

というのも、配当というのはそもそも会社のお金を株主に返すと言う行為ですよね。つまり、配当をすればその分会社の価値が減り、株価が下がるのです。そう考えると、配当性向が変わるのは、別に有利でも何でも無いはずなんですよね。税金がかかる分、不利な行為なのかもしれません。

もちろん、配当と株価が完璧に連動しているとは思いません。でも、株価の上昇要因としてはかなり弱い感じがするのです。

もっとも、私たちの常識が通用しない中国の市場だと、配当を上げるというだけで株価が爆上げする事もあるかもしれませんけど。でも、だとしたら、そんな市場とは付き合ってはいけません。

本気で思っているのかなあ

ちなみに記事によると、中国の株価は来年末までに4割も上がるのだとか。もう1年半もありませんから、年2割以上の凄いペースで上がることを予想しているわけです。

これだけ大げさなことを書かれると、いわゆるポジショントークを疑いたくなりますよね。ポジショントークと言うのは、自分にとって有利になるように相場を誘導する発言をすることです。

こんなに高い株価上昇を予想している感じから、どうしても疑いたくなってしまうんですよね。「実はソシエテが中国株をたくさん持っていて、株価を上げたいんじゃないの?」とかね。

まあ、この予想に乗っかって中国株を買う人は、自己責任でお願いします。私はまったく信じられませんでしたけど。


  1. 中国株の弱気姿勢は誤り、来年末までに40%高も-ソシエテG
    Bloomberg 2015年8月5日 []

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