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漫画の単行本は過去35年で大きな値上がりが無い| 日本がディスインフレだったのが良く分かります

先日、古い漫画を見ていたのですが、そのときに興味深かった話題を一つ。といっても、興味深かったのは漫画の内容ではありません。その販売価格です。

その漫画は講談社コミックスから出版されたもので、1982年出版となっていたました。そして、その単行本の販売価格が370円だったのです。最近の漫画の単行本は400円台のものが多いようです。つまり、今の販売価格と比べて、大きく違うわけでは無いわけです。

それほど値上がりしていない講談社コミックス

ちなみに、現在の講談社コミックスの漫画単行本の価格は、税抜きで429円ということです。ということは、33年も経ったのに59円しか値上がりしていないのですね。ちょっと計算してみたのですが、33年かかって370円が429円になったとすると、1年あたりの上昇率は0.45%となるようです。

アベノミクスを支持する人たちの話によると、インフレというのは年2%程度が望ましいのだそうです。それと比べると、漫画単行本の価格上昇は、非常に小さいことがわかります。やっぱり、日本はディスインフレという状態が長かったのだなあという感想を持たざるを得ません。

もちろん、漫画の値段だけをもってインフレを語ることはできません。ただ、物価が上がっていないことを示す、象徴的な商品の一つといってよさそうですね。ちなみに漫画以外でも、長い間あまり値上がりをしていないものはたくさんあります。自動販売機のドリンクなどは、その際たる例でしょう。

もう一つ驚くことがあります。実は1982年というのは、バブル景気の前のことなのです。バブルの時期をはさんでもこの程度の値上がりしかしていないとなると、バブル期以降は本当に物価が上がらなかったということでしょうね。

1978年以前は値上がりのスピードは速かった

ちょっと興味があったので、1982年以前はどうだったからチェックしてみました。講談社の販売価格は見つからなかったので、ジャンプ・コミックスの単行本の価格の推移を代わりに見てみましょう。ちなみに、このデータはウィキペディアで拾えます。

まず、今回注目したきっかけになった、1982年のジャンプ・コミックスの定価は360円でした。現在では税抜きで400円という事です。つまり、ジャンプ・コミックスの方が講談社コミックスよりも値上がりの幅が小さいことがわかります。漫画の値段って、本当に上げ辛いのですね。

ちなみに360円という定価は、1980年の8月以降の定価です。これを書いているのが2015年の4月ですから、約35年間で40円しか値上がりしていないことになります。税金を考慮しても72円です。

ただ1970年代を調べると、値上がりのペースはもっと急でした。例えば、1972年4月には定価が250円だったのです。つまり、1972年4月から1980年8月の8年4か月で110円も上がっているのです。

1972年というと、いわゆる高度経済成長の終わりかけの時期です。そういう時期でも、それなりにインフレ率は高かったということすよね。オイルショックの時期に年10%を超えるようなインフレがあったので、その影響が大きいのでしょう。

一応、1969年11月の創刊からの税抜き価格をグラフにしてみると、次のような感じになります。1980年代に入ってからは、ほとんど横ばいなのが分かりますね。

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値上がりしないのがちょっと不思議

日本全体の消費者物価の上昇率が低いので、漫画の単行本の値段が上がらないのはそれほど不思議なことではありません。ただ、漫画の単行本の価格に関しては、もう少し上がっても良いような気もします。

何故そんなふうに思うかというと、漫画の読者層というのは、かなり変化したからです。

上のグラフのスタートである1969年には私は生まれていないので詳しくは分かりませんが、少なくともこの時期は、漫画は子供のためのものだったはずです。でも今では、漫画が子供のためのものだと思っている人はいませんよね。大人だって普通に漫画を買う時代です。というか、子供が漫画を読まなくなっているようなので、大人が買う割合が増えているはずです。

ということは、読み手の購買力は明らかに上がっているはずです。だったら、値上げしてもよさそうなものだと思うのです。

もちろん、消費者の立場からすると、値上げは無いほうが良いのですけどね。ちょっと不思議な感じはしました。競争があって、上げにくい状況でもあるのでしょうか。

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