このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをつぶやくシェア

日本政府の借金ってそんなにまずいの? 危機感を煽りすぎているような…

ニュースサイトなどを見ていると、「国の借金が○○兆円」とか「国民一人当たりの国の借金が○○万円」という記事をよく見かけます。これらの記事を読むと、日本政府の懐具合は大変なことになっているという印象を受ける人もいるでしょう。

でも、本当に日本政府の国債って、まずい状態なのでしょうか?そんなにまずいのなら、なぜあんなに金利が低いのでしょうか?どうも、的外れな批判をしているようにしか思えません。

新聞は国の赤字について煽るのが好きですね

先日、国の借金が1024兆円に達する見込みであると言う記事を見つけました。国民一人当たりになおすと、802万円になるのだとか。

■ 国の借金1024兆円=国民1人当たり802万円-11年度末見込み
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201110/2011102800922

このままいくとヤバイという、メッセージのようですね。

どうもマスコミ、財務省、現政権は危機だ危機だと煽りたいようですね。最近ではギリシャの例を持ち出して、日本もギリシャのようになると脅しています。

国の借金って全額返済する必要が無いんですよね

ただ、そもそも、政府の借入を国民一人当たりに換算する事にどれだけ意味があるのでしょうか?極端な話、国の借金は期間を決めて返済しきる必要はないんですよね。借金は持ち続けていても問題ないのです。

国の借金の返済がなぜ必要がないかというと、借り換えを繰り返して先送りする事が可能だからです。基本的には、借金が残っているのは何の問題も無いのです。もちろん、コントロール可能な額であればという条件は付きますけど。

企業の借金も同じ考え方をしますよね。例えば自動車会社の負債額を見てみてください。かなりの額の負債を持っているはずです。でも、大きな負債があるから、直ちに自動車会社が倒産するという話にはなりません。

それに対して個人の借金は、考え方が全然違います。個人の借金というのは、原則としては、その人が死ぬまでに返し終わらないといけません。例外的に、住宅ローンなどで、親子2代で返済という商品もあるようですけど。

ということで、「国民1人当たり〇〇円」というような表現には、大きな違和感を覚えるのです。不安を煽っているとしか思えません。

資産を無視しているのも不思議

それに、国としてもっている資産を考慮しないで、借入額だけに注目するのもおかしな話です。

現在の報道は、借金の額だけを報じることが多いです。でも、政府が持っている資産も存在しますよね。その資産を考慮しないで、借り入れだけを報じているのが今のマスコミのスタンスなのです。1000万円の借金と500万円の預金があるのに、500万円の預金は無視しているようなものです。

何か、変な意図があるのではないかと思わずにはいられません。

何にしても、財務省とマスコミのメッセージは強烈です。でも、実際問題として、日本の財政ってそれほどまずいのでしょうか?

今直ぐに危機が起こるというのは脅しすぎ

もちろん現状のように、国の予算の中の借金の割合が多い状態は異常です。長期的に考えれば、何らかの対策が必要なのは間違いないでしょう。

でも、今すぐに増税しないと大変な事が起こるというような言い方も、ちょっと大げさに思えてなりません。

日本がデフォルトを起こすような心配があるのなら、長期金利がこんなに下がるわけはありませんよね。日本の国債の信認が厚いから、日本の国債は金利が低いのです。

マスコミの皆さんも日本が円高になると、日本の円が信頼されているから危機では買われるのだと解説します。日本政府が破綻するという話と正反対の事を、平気で言っているのです。

経済危機が起こると円高になる理由を、ギリシャと同じと言う人たちは、どうやって説明するのでしょうか?どこかに、どうしても増税したい人が居て、いたずらに危機を煽っているようにしか思えまえん。

それに、増税を含めた財政再建するなら、経済成長もセットじゃないといけないはずです。経済成長が借金を減らす一番の近道のはずですから。それなのに、景気回復の話はほとんど聞こえてきません。なんとも不自然な感じがします。

CDSのレートで見ても、危機的ではないと言う意見も

ところで、日本の財政が切羽詰った状態ではないと言う意見の記事を見つけました。この記事の中ではCDSのレートを使って日本の財政がそれほど危険でない事を説明しています。

もともとは、SAPIOに掲載された記事のようですね。

■ “日本は財政危機”説は嘘 破綻可能性はG7中4番目に低い
http://www.news-postseven.com/archives/20111103_67531.html

CSDというのは、債券につける保険のようなものだと考えればいいでしょう。ある債券がデフォルトになったときに、その債券の損失分を保証してくれます。

リーマンショックのときに話題になりましたら、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。

そのCDSで見た場合、日本国債のCDSのレートはG7の中でも中位に位置しています。これは、日本の国債は危なくないとマーケットが考えている証拠であると言えます。

長期的には何とかしないといけないのは確か

もちろん、現在の状態のまま放っておいていいというわけではありません。CDSのレートも徐々にではありますが、高くなっています。つまり、日本国債の信用が落ちていると言う事です。

ですが、今すぐにギリシャのようになってしまうという思い込みをもつのも危険なことです。必要以上に危機感を持つ事で、判断を誤る可能性が大きくなります。

すくなくとも、経済成長と増税はセットで考えていただきたいものです。

2016年12月追記:アベノミクスの結果、財政再建はほぼ終了

ここまでの記事は、基本的に2011年11月に書いたものです。その後どうなったのか、ちょっと確認しておきましょう。

まず、アベノミクスと呼ばれる経済政策の影響で、日本の財政再建はほぼ完了してしまいました。というのも、日銀が市場から国債を買うというのは、政府が借金を返しているのと同じことだからです。

中央政府(日銀)と日本政府を一体として考える、統合政府という考えがあります。この考え方を採用すると、日本政府の借金は、ほとんど返し終わった状態です。

これは次のように考えると理解しやすいでしょう。まず、簡単に言うと、日銀というのは政府の子会社のようなものなのです。ですから、日銀が金融緩和で国債を買うのは、子会社が親会社の借金を買い取っているのと同じ事です。でも、これって、日銀が政府の借金を返しているのと同じことですよね。連結決算が分かっている人には、当たり前の話でしょう。

日銀が日本国債を買う事の唯一のデメリットは、日本国内の物価が上がることです。でも現状では、日銀は物価を上げるために国債を買っています。ですから、このような借金の返済には基本的に問題はありません。

もちろんこの方法は、未来永劫使えるようなものではありません。ですから、長期的な対処法としては別のものを考えないといけないでしょう。具体的には安定的に経済成長が必要ですけどね。

でも現状は、日本政府の財政再建はほぼ終わっているという理解で間違いないはずです。

それでも「国の借金が」と騒ぐマスコミは、本当に不思議です。分かっていないのか、誰かの意志で言わされているのか。

スポンサードリンク

スポンサードリンク


タグ: , , ,

このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをつぶやくシェア

関連した記事を読む

コメントは受け付けていません。