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あんまりいい加減な事を… 国費負担を免れる方法なんて無いでしょうに

政府は原発の賠償で税金投入の可能性を東電支援策に「明記」するかどうか検討しているそうです。
4月23日の時事通信の記事で伝えています。

■ 原発賠償、税金で負担も=「異常時」限定で東電支援-政府
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011042300202

…これは冗談でしょ。

「明記」しようがどうしようが、税金投入は避けられないでしょう。
予想される損害賠償の額を考えたら、東電一社で賄えないのはほぼ確実な水準です。

正直に言って、何を今更という感じがします。

国費負担は避けられないでしょ

具体的に考えてみましょう。

東電が負う賠償は数兆円単位にのぼります。
一部では10兆を越えるなんていう人すらいるそうです。

その一方で、保険で賄われる部分はわずか1200億円です。
ということは、東電には少なくとも数兆円の賠償責任が発生します。

東電がいくら巨大企業とは言え、一企業が支払える範囲を大きく超えているのは明らかです。

また、東電を完全に潰してしまうのは、不可能です。
関東への電力供給が必要な以上、国有化するにしろなんにしろ、東電を残す必要があります。

東電が支払わないといけない上に、東電を潰せないという状況があるのです。
どう考えても、国費を入れて救うしか方法はないでしょう。

国費負担無しで行ける可能性があると、政府は本気で思っているのかしら?

仮に国費負担を避けるなら、東電の電気料金を大きく上げるかしかないです。
でも、電気料金を上げて対応するとなると、結局国民負担となります。

結局同じことですよね。
しかも、一部エリアの人に負担が集中することになり、強い反発を招くことになると思われます。

東電が持っているお金は決まっているのですから、それを越える部分は結局誰か別の人が払うしかありません。
それは、国民以外には無いのです。

考えられる方法は3つ

常識的に考えて、東京電力が損害賠償を支払う方法は次の3つのうちのどれかです。

(1)国のお金で賠償金を支払う
(2)電気料金を上げて賠償金を支払う
(3)国有化して賠償金を支払う

(1)と(2)の違いは、国民全体で負担するか、東電エリアの人間だけで負担するかの違いです。
国民負担という意味では、どちらも避けられません。

ちなみに、仮に賠償額が10兆円に達した場合、国民一人当たりの負担は約8万円です。
東電エリアの人だけで賄おうと思うと、1人40万円くらいでしょうか?

ということは、4人家族の場合、負担額が100万円を超えることになりますね。

この計算は賠償額を多めに見積もり、全てを国民の負担とした場合のものです。
ただ、最悪の場合は、このくらいの負担は覚悟しないといけません。

もちろん、一度に請求されるわけでは有りませんけどね。
電気料金に上乗せされるなどして、じわじわと取られていくわけです。

国民負担が一番小さいのは国有化

国民負担が一番小さいのは、国有化をした場合です。
この場合でも、税負担は避けられない可能性が高いですけど。

国有化をすると100%減資を行う事になるでしょう。
100%減資というのは、今の株主の持っている株券を無価値にするということです。

そして、再建した後に再上場したとします。
こうすると国にお金が入ってきます。

こうする事で、投入した税金を一部回収できるのです。

東電の最終利益を2,000億円と仮定して計算すると、上場益は2兆円程度にはなりそうです。
ということは、2兆円分国民負担が減ることになります。

ただ、これでは損害賠償額に足りません。
差額分は国民負担ということになるでしょう。

差額分を国民負担にするのが嫌なら、金融機関に東電の債務を免除させるという方法を併せて取ることになります。
要するに、東電にお金を貸している人たちに、借金棒引きをさせるのです。

2010年3月の段階で、東電には約7兆円の有利子負債があります。
http://profile.yahoo.co.jp/consolidate/9501
この負債を強制的に免除させ、国が新たに7兆円貸し出すと、東電には7兆円の現金が入ることになります。

上場益の2兆円と借金免除の7兆円で9兆円が返済に充てられることになります。
これだけ有れば、国費負担無しでいけるかもしれません。

債券の放棄は難しいだろうね

ただ、上で紹介した債権放棄は、正直に言って難しいでしょう。
実際に出来たとしても、金額はかなり限定的になると思います。

今回のような原発事故は、他の電力会社でも起こりえます。
自然災害による損害の肩代わりで債券の放棄が行われるのなら、金融機関は他の電力会社にもお金を貸したがらないでしょう。

そんなリスキーな融資は出来ないですよね。
まともな経営者なら。

今後電力会社にお金を貸すにしても、貸し出し条件はかなり悪くなるでしょう。
金利がすごい高くなったりするわけです。

金融機関が電力会社にお金を貸さなくなるというような事態を、引き起こして良いはずはありません。
ですから、金融機関に債権放棄をさせるのは、難しいと思われます。

さらに言うと、大幅な債権放棄が発生すると、経営が厳しくなる金融機関があるかもしれません。
数兆円単位の債権放棄となると、これまでの例と比べて桁違いのはずです。

金融機関は東電株の下落で既にかなりの損害を追っています。
それに加えて債権放棄となれば、経営への影響は小さくないでしょう。

まあ、現実問題として、債権放棄があっても数千億円レベルなのでしょう。
仮に1兆円の債権放棄が行われるとして、上場益と併せて3兆円です。

この方法をとっても、国民負担を無くすことなんて出来ません。

政府は本当の話を

今回のケースでは、どう考えたって国民負担が発生します。
全てを東電が賄えるような嘘をつかないで、本当の事を言って欲しいものです。

常識的に考えれば、電気料金を上げるか、税金で払うかしかありません。
国民負担は無いと誤魔化し続け、最後に請求書だけ送り付けるつもりなのでしょうか?

一つだけ国民負担を減らす方法が

そうそう。
一つだけ国民負担を減らす方法があります。

それは、「損害賠償額を値切る」という方法です。

原子力損害賠償法によると、損害賠償を支払うのは東電ということになっています。
ですから、原発事故で損害を負った人は、東電と交渉をすることになります。

この交渉が上手く行かなければ調停ということになり、それでもだめなら裁判という可能性もあります。
この過程で値切り交渉が上手く行けば、国民負担は相当減らせる可能性があります。

もちろん、現在の環境を考えると、賠償額を値切るなんて考えることは難しいでしょう。
それに被害に応じた賠償はすべきなのは当然ですけどね。

しかし、今の政府を見ていると、何でもかんでも賠償するといっているように思えてなりません。
行く先々で賠償を口にしているように見えるのです。

これもまた、異常なことに思えます。

こういう状況だと、国民負担が何兆円になるのか想像も出来ません。
しかも、風評被害による損害増は、政府の対応の稚拙さの責任もかなり大きいはずです。

政府が自分達の失敗を棚に上げて、簡単に空手形を切るのは、どうにも違和感を感じてなりません。
賠償の当事者はあくまで東電のはずです。

値切り交渉をするかどうかは別にして、最終的には妥当な額に落ち着けて欲しいものです。
政府には、国民負担を増やさないように、風評被害が出ないような対応をしていただきたいと思います。

まあ、あまり期待はしていませんが。

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