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米格付け会社、日本の保険会社の見通しを引き下げ

スタンダード・アンド・プアーズが日本の保険会社9社の財務力の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引下げたのだそうです。
この9社には生命保険会社も損害保険会社も含まれています。

「格付け見通し」というのは、馴染みがない方には分かりにくいかもしれません。
噛み砕いて言うと、「今回は格付け自体は下げないけど、状況は悪くなっているよ」と言うような意味ですね。

■ 日本の保険会社9社の格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げ=S&P
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110326-00000677-reu-bus_all

見通しを引き下げた原因は明らかです。
今回の震災による保険金の支払いにより、財務状況が悪化すると言う判断だったのでしょう。

まあ、そりゃそうです。

自然災害による免責を行わないので生命保険会社は財務的には厳しくなる

生命保険会社は今回の震災関連で免責を行わないと決めています。
免責と言うのは、保険会社が保険金を支払わなくても良いという意味です。

大災害や戦争の場合、保険金を払うと保険会社が倒産する恐れがあります。
そういう事を避けるために、大災害の場合は保険金の支払いが免除されるという規定が約款の中にあるのです。

今回は、この決まりが有るにもかかわらず、生保各社は保険金の全額支払いを決めました。
ですから、今回の震災で、死亡保険金などの保険金の支払いが急増することは間違いありません。

ということは、生命保険会社が財務的に苦しくなることは明らかなのです。
「見通し」ではなく格付け自体の引き下げがあっても、驚かないような状況でした。

生命保険会社の支払いはどの程度?

さて、生命保険会社の支払額は、どの程度になるのでしょうか?

現実問題として、被害の実態は未だにつかめていないようです。
行方不明者にもカウントされていない人が、未だに多数いるのだとか。

なぜそんなことが起きているかというと、行方不明にカウントするには家族などから届出が必要なのだそうです。
ですから、届出が無い人は、行方不明者にもならないのだとか。

そして、その届出をできていない人が、まだ多数いるようです。

現在分かっているだけでも、亡くなった方と行方不明の方が2万人を超えています。
このうちの半分の1万人の方が保険金1,000万円の生命保険に入っているとしましょう。

そうすると、保険会社の支払額は1,000億円といったところでしょうか。

生命保険の保険金額は契約者によってばらつきが大きいです。
100万円程度のものから、億を越えるものまで有ります。

ですから、正確なところはわかりません。
まあ、上の計算から、概算で最大でも数千億円程度と言う感じなのでしょうか。

生命保険会社にとっては、倒産に関わるレベルではないにしろ、影響は小さくなさそうです。

日本人の平均的な死亡者数から考えると、それほどでもない?

もっとも大手生命保険会社の売上は、1社につき数兆円レベルです。
そう考えると、まあ、保険金の支払いは限定的とも言えますね。

ちなみに、平均的な日本人の死者数は、100万人を超えています。
ここから考えても、今回の震災が生命保険会社の経営に与える影響は限定的だと思われます。

ただ、上で挙げた100万人の多くには、死亡保険金は支払われていません。
高齢で死亡した場合は、既に保険に入っていない可能性が高いからです。

通常は、生命保険に入るのは60歳くらいまでです。
そう考えると、やっぱり影響があるようにも思われます。

損害保険会社は地震保険の影響か?

損害保険会社に関しては、地震保険が厳しいと判断されたのでしょうか?

損害保険の場合も、地震や津波などの自然災害で発生した損害は、免責とされている事が多いはずです。
例えば、今回起きた原発事故なども、東電が掛けた保険金の支払いは免責になっているはずです。

自然災害で免責とならないもので、支払額が大きいものと考えると、やはり地震保険でしょう。
地震保険の保険金は、当然のことながら、地震による損害で支払われます。

ちなみに、産経新聞の次の記事によると、企業向けの地震保険の支払いが特に重いようです。

■ 東日本大震災 損保、見通し格下げ 企業向け地震保険、支払い拡大
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110321-00000111-san-bus_all

あれ?
なにか変だぞ?

次の記述は本当なのでしょうか?

個人向けの地震保険については、政府の支援や積立金でカバーできるため、原則として損保会社は損失を被らない。

確かに、地震保険では再保険という仕組みを使っています。
ですから、個人の場合、全額保険会社の負担にはならないはずです。

でも、損失を被らないと言い方は正しいのかなあ?
私の認識とはちょっと違います。

ちょっと調べてみたところ、毎日新聞の記事には違う記述がありました。

支払総額1150億円までは全額を民間が負担▽1150億超~1兆9250億円は官民で折半▽1兆9250億円を超えた分は民間が5%、政府が95%を負担する--仕組み。政府は、地震再保険特別会計に積み立ててある1兆3000億円を活用して、保険金支払いを支援する。ただし、1回の地震による保険金の支払総限度額は、最大5.5兆円まで。これを上回った場合、1人当たり受取額が減らされる可能性がある。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110325-00000051-maip-bus_all

毎日新聞の記述だと、次のような感じです。

・総額1,150億円までは民間負担
・1,150億円から1兆9,250億円までは官民で折半
・1兆9,250億円以上の場合は、国が95%、民間が5%を負担
・支払い限度額は5.5兆円なので、これを超える場合は受取額が減らされるかも

こちらの方が具体的で信憑性がありそうです。

色々新しい事が起こって、新聞社も混乱しているのでしょうか?
あるいは記事の内容を、私が読み違えているのかもしれません。

5.5兆円を超える可能性は?

ところで、地震保険の支払い上限の5.5兆円を超える可能性はどの程度あるのでしょうか?

今回避難している人は25万人とも言われています。
大雑把に3人で1世帯とすると、約8万戸が倒壊したと仮定できます。

地震保険は建物の時価の3割から5割を限度として補償します。
ですから、建物の時価を大雑把に一個1,000万円と仮定すると、一戸につき500万円補償される計算になります。

ということは、全てが地震保険に入っていたとしても4,000億円程度と言うことになります。

もちろん、半壊の家屋も相当あるでしょうから、支払う保険額はさらに増えるのでしょう。
それでも、法律が定める5.5兆円という上限に比べると、かなり余裕はありそうです。

ちなみに、先の毎日新聞の記事によると、地震保険の支払いは1兆円規模になるとかかれています。

東日本大震災の被災者に支払われる地震保険の総額は、民間シンクタンクなどの試算によると、1兆円規模と95年の阪神大震災(783億円)を超えて過去最大になる見通しだ。

この計算では、半壊家屋が多いと考えているのでしょうか?
まあ、どちらにしても、上限額から考えると、問題なさそうです。

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