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中国が安い労働力にものを言わせる時代は終わる、それはその通りだけど…

2010年にノーベル経済学賞を受賞した経済学者が、安い労働力に依存した中国の現在のモデルは長くは続かないと指摘しているそうです。記事から引用してみましょう。

2010年のノーベル経済学賞を受賞した米ノースウェスタン大学のデール・モーテンセン教授が、中国の今後について「大量の安い労働力に頼る時代は長く続かない」と指摘した。網易財経が伝えた。
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=49370&type=1

この指摘はその通りでしょう。別にノーベル賞学者じゃなくたって、この程度のことは予想できます。

その国の経済が大きくなれば、普通は労働者の賃金は上昇します。そうなれば、輸出品の価格は上げざるを得ず、価格競争という意味で厳しくなるのは当然ですよね。

中国の武器である安い労働力を永遠に維持することが出来ない以上、このモデルで成長し続けることは不可能ということになります。

さらに、貿易黒字を拡大し続けると、諸外国からの圧力もあるでしょう。その意味でも、輸出主導で経済成長をし続けることは難しいはずです。為替に関しては、既に相当圧力をかけられています。

中国と同じく輸出主導で経済を大きくした日本の場合、内需を増やすことでその後の経済成長へとつなげていきました。すなわち、現在の中国と同じく安い労働力を源泉に成長を遂げたかつての日本は、国民一人一人が富を得たわけです。そして、輸出依存ではなく、内需型の発展に移行して行ったわけですね。

これは言い換えると、国民一人一人がお金を持ち、消費を増やしていったのです。輸出主導で成長をさせることが出来ない以上、中国も内需を増やしていかないといけないという事になります。

中国の今後の成長を語るときに、かつての日本同様、今後は内需主導型の成長を遂げると予想するエコノミストは多いようです。豊かになった国民が、消費を増やしていくと言う図式で考えているようですね。

確かに、上で書いたような賃金上昇があれば、もっともな考えだと思われます。しかし、それが本当に上手く行くかどうか、今ひとつよく分からないところもあります。

実は中国では、家計部門の支出がそれほど伸びていないと言うのです。所得が増えるのにしたがって消費が増えても良いのに、それが思ったほどは起こっていないのです。

近年、中国のGDPに占める世帯消費の比率が減少している。その代わりに上昇しているのが政府投資。インフレの影響もあり、一般国民は経済成長の果実を手にしていない。消費が思うように伸びない中、唯一伸びているのが高級品消費なのだ。本来ならば高級品消費は中国経済成長のシンボルであるべき。喜ぶべき事態だが、現在では貧富の格差と内需不振を示す象徴でしかない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110109-00000003-rcdc-cn

「経済成長 → 賃金の上昇 → 内需の拡大」というプロセスは、今のところ上手く回っているとは言えないようですね。上の記事を読む限り、政府支出が経済を下支えしているというのが実態というわけです。

これはリーマンショックの影響もあるだろうが、それだけというわけでもありません。中国経済の内需の比率が他国よりも低い事は、かつてから指摘されているからです。

どうしてこのようなことになっているのかは分からない部分もあります。ただ、内需型の成長モデルへの移行が出来るかどうかは、今後の中国の成長にとってかなり重要なポイントとなりそうです。

はたして上手くやる事ができるのか?

2016年12月追記:輸入統計からみる限り中国の内需が急拡大しているとは考え辛いかも

さて、問題の中国の内需ですが、2011年にこれを書いた時期から改善したのでしょうか。

中国の内需が拡大しているかを調べようと思っても、実はちょっと難しい部分があります。というのも、中国国内の統計が全くあてにならないからです。

お手盛りの統計で議論するのは、不毛ですよね。第一、李克強首相自らが、中国の統計はあてにならないと認めていますし。

そこで注目したのが輸入統計です。内需が盛り上がっていれば、輸入が増えるはずですよね。細かい部分は分からなくても、おおよその傾向は把握できるはずです。

また貿易統計は、他国のデータを使って答え合わせができるので、嘘がつきづらい統計です。中国が発表する統計で唯一信頼できるなんて言う人すらいるようです。

世界経済のネタ帳というサイトによると、2010年以降の中国の輸入額は、ドルベースで次のようだったそうです。(単位: 10億USドル)

  • 2010:1,396.25
  • 2011:1,743.48
  • 2012:1,818.40
  • 2013:1,949.99
  • 2014:1,959.23
  • 2015:1,681.95

こうしてみると、内需が大きく増えているとは考えにくいですね。特に2015年は輸入額が大幅に落ち込んでいます。

もちろん、これだけの情報で断定するのは、いくら何でも雑すぎるでしょう。ただ、確率で考えると、中国の内需はここ数年それほど伸びていない可能性が高そうですね。

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